牧会祈祷(2014 新年礼拝)

2014年1月5日、降誕節第2主日、
明治学院教会 新年礼拝
説教「絶えざる改悛

(明治学院教会牧師、牧師最後の新年礼拝、健作さん80歳)

天地の造り主、イエスの父なる神

 2014年最初の主日礼拝を捧げることを感謝いたします。

 私たちは、今ここに集い、過ぎし年への主の恵みを深く思い、新しい年への主の導きを切に願います。

 私たちは、それぞれ個人の人生においては、かけがえのない時の区切りに立って、来し方、行く末に思いを馳せています。

 若い者にも、活動の最中にある者にも、老いを生きる者にも、心にひめた、他人には分からない、喜びや悲しみの出来事があります。

 どのような事柄も、あなたの御手のうちにある事を信じてこの年も歩むことができるように導いてください。

 私たちは、私たちとの親しい繋がりにある人々のことを思います。

 特に、子供たち、精神的病ゆえに人生に行き詰まりを覚える者、思いがけない病を負う方たちを、主の励ましの内に覚えてください。

 また、私たちが生きる社会のことを思います。

 未曾有の3・11大地震と原発事故から2年10か月を経て、被災者格差が拡がっています。

 放射能被害者の苦悩、帰宅困難者、弱者の困窮は筆舌に尽くしがたいものがあります。

 主よ、新しい年、それぞれが立ち上がる勇気をお与えください。


 私たちは、抜き差しならない世界の苦悩に思いを馳せます。

 地球環境の終末的悪化、軍事力にものを言わせた力の支配、戦闘状態、覇権の争い、富の偏り、金融資本に翻弄される経済の暗さ、権力者の奢り、そして日本の政治の歯止めがきかない右傾化、沖縄への植民地的基地建設、嘆けばキリがありません。

 民衆の自覚と目覚めこそが人間の疎外を破って希望につながることを信じます。

 世の闇と戦う民衆に励ましと希望をお与えください。

「十字架につけられ給ひしままなるイエス」から差し込んで来る光に希望を信じてゆくことが出来ますように。

 民衆と共に生き続けるイエスの確かさが力となりますように。

 神よ、今年も我々をこのイエスに従う者として絶えず呼び覚ましてください。

「御国を来らせ給え」という祈りに応えて、私たちに励ましを与えてください。

 身近な、創立150年を覚えた明治学院の歩みを祝福し、主の御旨にふさわしい学院と成らしめてください。

 また、私たち明治学院教会の歩みを祝福してください。

 あなたに与えられた使命を担う、信仰・知恵をお与えください。

 ここに集う兄弟姉妹が手に手を取り合って、交わりを豊かにして、この年の歩みをすることができますように導いてください。

 この祈りを一人一人が携えて来た祈りと共に主イエスの御名によって御前に捧げます。

アーメン

error: Content is protected !!