地震から半年(1995 週報・新たな兵庫教区救援資金)

1995.7.23、神戸教会週報、聖霊降臨節第8主日

(神戸教会牧師18年目、牧会37年、健作さん61歳)


 阪神淡路大震災から半年が経過しました。

 地震による被害の回復に向けて取り組んでおられる真っ最中の方、まだ先のことを考えると見通しが立たない方などたくさんおられると存じます。

 地震がきっかけで高齢の方々が健康を害され、礼拝に出席を希望しながらも、静養されていることを思い、神様の導きと平安を祈る毎日です。


 神戸教会会堂の補修については、役員会の議を経て、営繕委員会が中心となり、亀裂の入った塔屋の修復(3月時点の見積もり数千万円)は8月には着手される運びとなりました。

 はじめは大林組に相談をいたしましたが、古い建物の補修を専門にされている京都大学工学部の西澤英和講師の指導で、今回はその関係の専門業者(株)アレスに依頼することになり、その他の損壊部分は、かねてより教会内部の塗装等を依頼した神與建設に頼んでいます。

 募金委員会も組織が発足し、趣意書の作成・発送段階に来ています。

 今回は、各家庭が皆、相当の震災復旧負担を抱えて、加えて関係団体等の募金もあっての上ですから、本当に祈りをもって、神様の導きを信じて取り組まねばならないと存じます。


 さて、去る7月18〜19日、日本キリスト教団の常議委員会が開かれ、阪神大震災のことも議されたので、少し報告させていただきます。

「教会と地域のため」と始められた全教団教区・教会の募金は、2億4591万8914円(当初目標1億5千万円)となりました。

 現在、救援センター運営委員会を通し、約9千万円が被災教会の見舞いに、8千万円が応急仮設住居建設を通して地域活動に用いられています。

 この活動は継続することとして、今回は「兵庫教区救援資金」を新たに設け、そのために全国募金(目標1億5千万円)を行うことにしました。

 兵庫教区は、次の4点の要望をしています。

(1)教師と教会員、関係者の生活支援貸付(5万円/月、期間1年、場合により延長)
 貸付条件は、無利子・無担保、返済は3年据え置きで、3〜5年。

(2)緊急仮設会堂等 建築費貸与(300〜500万円/件)
 貸付条件は、無利子・無担保、返済は3年据え置きで、3〜5年。

(3)教会堂等 補修貸付(100万円/件)

(4)教会員・関係者自身による仮設住居 建築・設備・備品への援助貸付(50万円/件)


 教団の会議に出ていて、全国諸教会の祈りと支援の厚さを感じました。

 私たちは「地震」がもたらした住民の生活の破壊の最も激しい部分から問いを受け、その悩みに心を開きつつ、また、可能な奉仕をしながら、それを非被災地の人々や教会へ伝えていく役目があるのではないでしょうか。

(1995年7月23日 神戸教会週報 岩井健作)


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