中濃教会(旧坂祝教会)

 JR岐阜から高山本線で約40分、坂祝(さかほぎ)駅で降りて4キロ、ひと山越えて美濃の台地に出ると民家から離れた畑の真ん中、樹木の間に、瀟洒な白い会堂が見える。

坂祝町 (Wikipedia)

 日本の典型的な農村教会である。昭和初期、賀川豊彦や杉山元治郎らの提唱で農民福音学校を岐阜・加茂野で開校した岩井文男の影響を受けて、農地開墾に携わり、戦後郷里に教会を建設するという兼松沢一の志により、その開墾地に設立された教会である。

 初代、岩井文男。安藤恵三、小暮光司、大阪正治の諸牧師が続き、小田部正一が現在牧会に奮闘している。設立時は坂祝教会だが、西濃、東濃と広がる「美濃の国」の真ん中の広範な地域を宣教の視野に収める意味で中濃教会を名乗った、という。

 日本は国家の農業政策により自給自足の農業は壊滅に近い。しかし、「農」は人間生活の根幹を支える。農村伝道神学校はそれを支える神学の構築と人材の養成を志す。小田部さんは農伝の出身である。

 この教会の設立は1946年10月6日、これは僕がこの教会で受洗した日でもある。50周年記念礼拝の説教に招きを受けた。牧師館の佇まいは60年前と変わらない。魂の故郷である。


岩井文男と賀川豊彦の農民福音学校

坂祝 国道21号(Wikipedia)
岐阜県加茂郡坂祝町 黒岩1412 日本基督教団 中濃教会