2011年11月5日 キリスト新聞
(明治学院教会牧師、健作さん78歳)
ドイツでは今年7月で徴兵制が停止された。良心的兵役拒否者が社会福祉施設などで行ってきた非軍事役務は、連邦ボランティア役務制度に受け継がれることになった。群馬県の聖公会系キリスト教社会福祉法人新生会(原慶子理事長)は、今まで兵役拒否ドイツ青年たちの奉仕活動の場であったが、今後も活動可能と施設側は安堵している。
(サイト補足:ドイツの良心的兵役拒否者が群馬県高崎市の社会福祉施設で奉仕する仕組みの経緯)「小田実の思想結実 友人尽力し平和講座 良心的兵役拒否の独青年 ヒロシマ体験」(中國新聞 ヒロシマ平和メディアセンター)
青年たちを日本の社会福祉施設奉仕に橋渡ししているのは「日独(独日)平和フォーラム」である。そのドイツ側代表オイゲン・アイヒホルンさん(ベルリン応用工学大学教授)が、ドイツ放射線防護協会会長セバスチャン・プフルークバイル博士を伴ってこの秋来日、札幌、福島、東京、大阪、広島、長崎、そして群馬・新生会などで講演やシンポジウムを行った。
新生会のシンポでは、ドイツが「脱原発」に国家政策を転換したのは、ひとえに民衆の力であること、ドイツと日本が協力して世界を変えよう、との訴えは強烈であった。また放射能被害はチェルノブイリから考え、長い年月を経て影響が出るので、そのことに真剣に取り組まねばならないと訴えられた。日本側の発題者は福島のキリスト教障害者施設・牧人会理事長の山下勝弘さんと筆者であった。小さな「脱原発」集会に心を注ぎたい。(健)
哀しみの南京(2011 望楼 ㉗)