「望楼」 英連邦戦没捕虜追悼礼拝

2009.9.12 キリスト新聞

 大都会の中にこんな広大な緑と芝生の空間があることに驚いた。横浜市保土ヶ谷区狩場の「英連邦戦死者墓地」である。8月第1土曜日、毎年「英連邦戦没捕虜追悼礼拝」が行われている。呼び掛け人は永瀬隆・雨宮剛・故斉藤和明の各氏、実行委員長は奥津隆雄氏、いずれも青山学院関係者だ。今年で第15回になる。

 この墓地には第2次世界大戦中、日本の捕虜となり、日本に移送され過酷な強制労働などで犠牲になった1800余名の墓がある。国際法に悖る扱いがあったという。墓石には異国に眠るものたちに遺族の短い言葉が記されている。憎しみの消えない犠牲者と日本人との和解を祈るのが礼拝の原点だとは、主催者の言葉。

 当日約130余名の参列者に向かって「追悼の辞」を述べた関田寛雄青学名誉教授は、エフェソ2章から「敵意という隔ての壁を取り壊す」と題し、日本軍の罪責を謝罪し、キング牧師の言葉「敵は愛することしかない」に注視を促し、現今、東北アジアの政策が「対話と圧力」路線であってはならず、真の「対話」こそがここに眠る兵士たちに応える道だと訴えた。

 奉仕をした東京農工大の男性合唱団の力強い讃美歌が森にこだまして参列者の魂に染みた。(健)