震災から33日目の礼拝説教で紹介
「主を待ち望む 1995.2.19」から抜粋
詩編130編
北欧民話に『三びきのやぎのがらがらどん』というお話があり、幼児たちが大好きな本です。草のある緑の牧場の途中には谷川があり、橋があって、その橋の下には、気味の悪い大きなトロルが住んでいて、やぎを食べようとします。1番目と2番目のやぎは、後から来るやぎが大きいから食べるならそれを食べるように、と言い訳をして通ってしまいます。三びき目のやぎは、ものすごい勢いでトロルをツノで串刺しにして、蹄で木っ端微塵にしてしまって、その橋を通り抜けます。「チョキン、パチン、ストン。はなしはおしまい」で終わります。大変痛快なお話です。
詩篇130篇とどこか通じるところがあります。それは、一気に突っ走っているところです。
橋の上で立ち止まると、トロルに食べられてしまいます。お話の中にあるトロルのような存在、私たちを捕らえる「もろもろの不義」のいるのが現実です。「もろもろの不義」を抱え込んで私たちは生きています。それを突破して、ゆるされ、あがなわれ、「主によって望みを抱け」と励まされて生きるところまで、一気に突き抜けて走ることが、私たちには許されています。
7節にはこうあります。「イスラエルよ、主によって望みを抱け。主には、いつくしみがあり、また豊かなあがないがあるからです。」
