2010.12.12、明治学院教会(213)待降節 ③
(単立明治学院教会牧師 6年目、健作さん77歳)
Ⅰテサロニケ 5:16-24
”いつも喜んでいなさい。絶えず祈りなさい。”(Ⅰテサロニケの信徒への手紙 5:16-17、新共同訳)
1.待降節の第三主日、日本基督教団の聖書日課には標記の箇所が選ばれています。
何故か。それは「救いを確信しつつ待ち望む」信仰が述べられているからでありましょう。
「Ⅰテサロニケ」の概略的おさらいをしておきます。
パウロが2回目の旅行で、49年にテサロニケの街で伝道した時、多くのギリシア人が「福音」を受け入れました(使徒言行録 17:1-4)。
しかし、彼はユダヤ人の迫害を受け、ここを去り、アテネに移ります。
後に弟子テモテをこの地に派遣し、信徒を激励します(Ⅰテサロニケ 2:17-3:5)。
迫害の最中でなお「わたしたちは昼(暗闇ではなく)に属している」(5:8)と信徒たちの確かな信仰生活を知り、「勝って兜の緒を締めよ」ではありませんが、さらに激励のために送られたのが、この書簡です。
だから、ここには”クロネコヤマト”の標語ではありませんが、「一歩前へ」の勧めがなされています。
”弱い者を助けなさい。”(Ⅰテサロニケ 5:14)
”すべての人に対して忍耐強く接しなさい。”(5:14)
”いつも喜んでいなさい。絶えず祈りなさい。どんなことにも感謝しなさい。”(5:16-18)
信仰に生きる者の余裕というものがあります。
ですから、この箇所を堅苦しい「努力目標」や倫理的戒めとして読まない方がよいと思います。
むしろ、自分にさえも与えられている「人への励まし・忍耐・喜び・祈り・感謝」を拾い出し、熟慮してみる促し、として読んではいかがでしょうか。
2.幾つかこの週の私の身辺の証しをします。
とつか保育園・とつか乳児保育園のクリスマスがこの明治学院大学 横浜キャンパス チャペルで行われる日、18日が迫ってきました。「待つ」ことの絶えざる祈りがあります。
私は準備のため職員会(11月12日)、園児アドヴェント礼拝(保育園 12月3日)、乳児保育園(12月8日)と3回の招きを受け、お話をしました。
園児たちも学院のクリスマスツリー点灯式参加(11月26日)、現場会場予行演習(12月8日、12月15日)と準備を進めています。
当日が迫っています。
その過程には、励まし、忍耐、喜び、祈り、感謝がいっぱいあります。
3.18日には、参加を促されている別の集会があります。
実際には、保育園クリスマスと重なり参加できません。
集会名「12・18 この街から戦争にゆくな!第1軍団前方司令部移駐から3年、陸上自衛隊・中央即応集団司令部は来るな!」。18日午後1時集合、座間公園、2時デモ。主催:バスストップから基地ストップの会。
不思議なことに、私の身代わりに参加してもらう「横断幕」があります。
これは、この夏「平和聖日集会」に市川三本松教会で講演(「剣を鋤とする」)したら、その聴衆の一人が
「私は行動できないが、日頃パッチワークや刺繍をしているので、先生に集会やデモで使う横断幕を作ることはできる」
とおっしゃって、明治学院に職員として勤務する娘さんと二人で立派な横断幕を作り、先週送ってくださいました。
この幕を主催者に託しました。
喜びです。
厚手の4メートルほどの白い布に”Only The People Can Stop The WAR”を丹念に縫い付けたものです。
神は民衆と共に在ます。これは世界の反戦の意志です。
213-20101212◀️ 2010年 礼拝説教