「教会と聖書」7号(2000年5月1日発行)所収
(神戸教会牧師、健作さん66歳)

パレスチナに行きませんか。
長年パレスチナ問題に取り組んでいる桑原重夫牧師に誘われて「教団パレスチナ訪問団」を名のって高校生から60歳代までの老若男女11名が旅行した。東エルサレムの聖公会セント・ジョージ教会の宿舎に泊まった時、朝早く起きて描いたスケッチを取り出してきて、今回の責任を果たすことにした。ここには中東キリスト教協議会の事務所がある。
今議長は、ナザレで弾圧の辛酸を舐め、なおパレスチナ人の自由のために戦ってきた、アッサール牧師だと聞く。
来日の折、神戸教会で説教をしていただいた。ルカのサマリア人の物語だった。
イスラエル旅行を、パレスチナ問題の自覚もなく歴史を超えて「聖地」とのみ捕らえる多くの欧米や日本のキリスト教徒は、彼の文脈では誰になるのだろうか。そんな問いが、心をよぎった。もう7年も前のことだ。
エルサレムの事態は基本的に変わっていない。

St. George Church, Jerusalem

兵庫教区事務所フィリー記念館(2000 教会と聖書05)