親のエンパワーメント ”彼女がすべて命あるものの母となった”(2000 石井幼稚園)

「石井幼稚園だより」No.61、2000.6月号所収

(健作園長 66歳)

 少子化時代に「子育て支援の政策」が叫ばれています。石井幼稚園もまわりまわってそのおこぼれを頂戴し、一階の二つの部屋のパーテーションを新しくし、台所の屋上に子どもの遊び場を作り、玄関横の部屋を父母の会の活動・育児相談のために少し拡げさせていただきました。小さな園にも活力を与えられて政策の関係者に感謝しています。

 さて、世界の子育て支援政策を見ると、「スウェーデン型」と「オランダ型」があります。スウェーデンでは、親はフルタイムで働くことを前提に、すべての子どもを保育所に預ける方向の政策です。オランダは、親に保育所を保障するのではなく、子どもと一緒に過ごす時間を保障しようというのです。

 親が専門家任せではなく、子どもの教育に積極的に参加することの出来る政策です。わが国は、今、スウェーデン型の政策をとっています。しかし、これでは「17歳の反乱」は防げなくなっています。

「どんな仕事よりも自分の子どもを育てるほうが、はるかにすてきなことだ」(西神戸医療センター小児科部長 馬場国蔵氏)

 と言われるように、今、子育てには親のエンパワーメントが必要です。エンパワーメントとは、親の権威と責任の力量のことです。

 ニュージーランドでは、スウェーデン型を大枠でとりながら、オランダ型のプレイセンターに力を貸す政策です。日本はもっとオランダ型に注目する必要があります。親と一緒に子育てをする方向を石井幼稚園でも大切にしてまいりたいと存じます。


 聖書の創世記には

「彼女(エバ=いのちの意)がすべて命あるものの母となった」(創世記3:30)

 と言って、親は子に「いのち」を伝える力と使命を神様から託されていることを語っています。


 子どもの創造力、想像力、行動力にはすごいパワーがあります。それによって生きる力を引き出される経験を味わったことはありませんか。親のエンパワーメントを写し出しているような気がします。