2012年1月1日、 元旦礼拝、明治学院教会
礼拝説教「ピリオドを打つ、そして」
(牧会53年、明治学院教会牧師、健作さん78歳)
天地の創り主、イエスの父なる神
2012年最初の主日礼拝をこの元旦に捧げることを感謝いたします。
私たちは、今ここに集い、過ぎし年への主の恵みを深く思い、新しい年への主の導きを切に願います。
私たちは、それぞれ個人の人生においては、かけがえのない時の区切りに立って、来し方、行く末に思いを馳せています。
若い者にも、活動の最中にある者にも、老いを生きる者にも、心に秘めた他人には分からない、喜びや悲しみの出来事があります。
どのような事柄も、あなたの御手のうちにある事を信じてこの年も歩むことができるように導いてください。
個人個人を支えるそれぞれの家庭をこの年も祝福してください。
私たちは、私たちとの親しい繋がりにある人々のことを思います。
特に、子供たち、障害を負う者、思いがけない病を負う方たちを、主の励ましのうちに覚えてください。
また、私たちが生きる社会のことを思います。
昨年は未曾有の東日本大地震と原発事故が日本を襲いました。
直接の被災者の苦難、放射能被害者の苦悩はますます深く続いています。
弱者の困窮は筆舌に尽くしがたいものがあります。
主よ、新しい年、それぞれが立ち上がる勇気をお与えください。
私たちは、抜き差しならない世界の苦悩に思いを馳せます。
地球環境の終末的悪化、放射能の拡散、軍事力にものを言わせた力の支配、戦闘状態、覇権の争い、富の偏り、金融資本に翻弄される経済の暗さ、権力者の奢り、そして政治の停滞など、嘆けば切りがありませんが、民衆の自覚と目覚めこそが人間の疎外を破って希望につながることを信じます。
世の闇と戦う民衆に励ましと希望をお与えください。
「十字架につけられ給ひしままなるイエス」から差し込んで来る光こそ希望であることを信じてゆくことが出来ますように。
民衆と共に生き続けるイエスの確かさが、力となりますように。
神よ、今年も我々をこのイエスに従う者として絶えず呼び覚ましてください。
「御国を来たらせ給え」という祈りに応えて、私たちに励ましを与えてください。
世界の教会が、イエスに従う群れとして覚醒することを切に祈ります。
身近な、明治学院教会の歩みを祝福し、ここに集う兄弟姉妹が手に手を取り合ってこの年も信仰の歩みをすることができますように導いてください。
この祈りを、一人一人が携えて来た祈りと共に主イエスの御名によって御前に捧げます。
ア−メン