基調報告「求め、すすめる連絡会」2006「全国総会」(2006 沖縄・もとすす)

2006年6月11日(月)於社会保険研修交流センター「ウィリング横浜」

(日本基督教団教師、世話人代表 72歳)

1.はじめに

 皆様、それぞれの個人の日常生活での選択多き事柄を抱えている中で、また仕事の状況がますます厳しさを増す中で、さらに教会生活や社会にかかわる運動での役割の多い中で、今日の集会を覚え、繰合わせご参集いただいたことに、深甚なる敬意を表します。

 私自身ふつつかな者でありながら代表世話人を仰せつかっているお役目というわけで、この「求め、すすめる連絡会総会」の「基調報告」をさせていただきます。「基調報告」の役目は、ここにお集まりいただいた皆様が、この会が目的に沿って、協議・交流するための緩やかな共通の理解の基盤を提示することであろうと思います。それに必要な幾つかの要点を挙げさせていただきます。

2.会の経過を想起して

① 会の発足(2004年10月29日)第34回(合同後19回)教団総会会期中。90余名参加「沖縄から米軍基地撤去を求めるキリスト者連絡会」を立ち上げ、規約承認。世話人代表に岩井健作、事務局長に府上征三を選出。

② 岩井・府上は参加者の声も受けて、会の趣旨に「“合同とらえなおし”をすすめる」ことを提案。参加者全員に通信でその意図への了解を得たのち、事務局の協議会を経て会の名を「沖縄から米軍基地撤去を求め、教団『合同のらえなおし』をすすめる連絡会」(仮称)として略称名を「求め、すすめる連絡会」とした。 

③ 全国協議会(2005年6月19-20日、於京都・興正会館50余名)。規約の承認(2004年10月27日制定、2005年6月20日 改正施行)。各地域活動報告。運営委員(足立こずえ[大阪]、大川清[西中国]、北村慈郎[関東]、竹内富久恵[兵庫]、谷村徳幸[京都]、事務局長、世話人代表)の選出。次年度総会を神奈川(6/11-12)で開催、などを決める。

 なお「キリスト者ないし教会が基地撤去に取り組むとはどういうことか。現時点で『合同とらえなおし』をすすめることの是非になどにつき論議百出。

④ 運営世話人会(7月12日)代表・岩井、書記・足立、事務局長・府上。事務局(谷口ひとみ[会計]、谷村徳幸、竹内宙、川上信、千葉宣義、堀江有里)。

⑤ 広報。準備号から4回発行(2005年4月27日、2005年9月23日、2005年12月12日、2006年4月10日)。現在会員(個人:211名、賛助団体:16)。

3.総括

① 教団の現体制が「合同とらえなおし」の決議事項の実現に取り組まず、沖縄教区の提案(教団名称変更議案)を廃案とし、沖縄教区が「教団と距離をおく」と決意した現状で、教団総会議員他の有志が、基地撤去を求める沖縄(教会、信徒)との実質的関係を作り出してゆくことを、この会は目指した。

「本土」教会からの様々な「沖縄米軍基地撤去」の活動への連帯を通じ、情報の交換・相互の交流に寄与する働きに与かることは出来た。教会が教会の業として取り組むべき課題を、教会の中の個人が、教会的意味を担いつつ、この会に参集できたことは(一面教団・教区の沖縄との関わりでの活動が全体として低下したことも意味している中で)、評価されるべきである。

② 連絡会の広がりと運営。会員が序々にではあるが、一年半の間に倍増したこと、この連絡会の存在意義のあるところである。しかし、広がりをもっと大きくする努力の充分でなかったことを、役を引き受けたものとして、反省している。

③ この運動の働きを二つの面で捉えてきた。一つは「求める」こと。基地撤去を求めること。沖縄が基地被害と共に戦争加害者にならないことを求めること。我々が戦争加害者にならないことを求めること。「米軍基地再編強化」と日本国家の追従という世界戦略に明確な「否」を表明する(「声明」2005年11月10日)。

 それゆえに岩国、座間、厚木、横須賀など反基地の行動に連帯し、それゆえ憲法「改悪」阻止などの市民的運動に連帯することを求めてゆくなどの面を持つ。

 もう一方で「すすめる」ことで示唆されていることは、なし崩しにされている『合同とらえなおし』の質的課題を、教会・教区・教団で少しでも深めてゆくことを目指してきた。これは「本土」と沖縄の関係において「本土」の罪責・歴史認識を明確にしゆくことであった。これは「教団」の歴史を考える時にないがしろにされてよい問題ではない。

「歴史に生きる教会」はこの会の発足の動機であった。なぜ、教団は「無時間的・非歴史的」宣教(伝道)で成長を遂げようとするのか、という神学的課題をも含んで「すすめ」られるべき面である。二つの焦点を持つ楕円の運動を「求め、すすめる」という表題は含んでいる。 

④「連絡会」ということ。様々な活動の連絡(情報の伝達・交換、活動の交流、情勢の分析把握、広報など)を密にして、状況の厳しさの中で会員相互が励ましあってゆくことが会の大事な機能になるのではないか。

4.今後の課題

(1)事務局(府上事務局長よりの辞任申し出あり)
(2)運営委員会の強化
(3)運動の理念・方針・方策。運動の持続・拡大(出来るだけ多くの教区に拠点を)
(4)沖縄の状況の持続的、学習、交流。
(5)日本基督教団(総会・常議員会)への現状認識。沖縄教区(執行部の交替の中での)諸教会との関わり、人的交流
(6)各教区の状況認識(基地・合同とらえなおし・米軍再編への取り組み・及び意識)
(7)各個教会の宣教における沖縄との関係のもち方、「とらえなおし」への問題意識
(8)市民、反戦平和、反基地、憲法、運動及び課題との関わり

(当日は、時間が短いので、あらかじめお読みいただいていると幸いです)

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