子ども追悼コンサートの挨拶文 震災から10年

2005年 大地震子ども追悼コンサートのための挨拶文

挨拶文 阪神・淡路大震災から10年

 地震から10年。クニ河内さん、とうとう10年歌い続けて下さいましたね。

 「ぼくのこと、まちのこと、きみのこと、忘れないで」と。

 新沢としひこさん、人一倍大きな手を舞台で延ばして「世界じゅうの子供たちが一度に笑ったら」と、会場をリズムの渦に、巻き込み続けて下さいました。

 今年は加藤登紀子さんが応援して下さって、多くの方々の追悼の祈りと熱意とがあいまって、こんな大きな会場で10年にふさわしい感動あふれるコンサ−トがもてて感謝でした。

 天上の子供たちも、もしかすると、天使の伴奏に合わせて、はしゃいで歌を歌ったかもしれません。いや、もう子供たちではありません。あの日なくなったこどもたちで、あの時10歳以上だった人は263人いるのですから、子供たちの半分以上はもう大人なのです。

 でも、「あの時流した涙を忘れないために」と思って今晩来て下さった、遺族の方たちにとっては、いとしいわが子は、孫は、甥は、姪は、齢(よわい)を重ねたイメージではなく、あの時のままの姿でしょう。子供たちを亡くすとはそういうことなのです。

 人はそれぞれにつらい、悲しい、決して癒えることのない思いを胸に抱いています。しかし、亡くなった者への思いがかき消されるほどに現実の生活は厳しいものです。でも、今晩は、死せるものとの永遠の出会いへと私たちの心を繋げることが出来て、とても豊かにされたような気がします。

 今年も、このコンサートにお寒い中、お出かけ下さって、本当にありがとうございました。