牧会祈祷(2002 川和教会)

正確な日時不明。推定:2002年秋(川和教会)

推定根拠:日本国憲法(9条)公布(1946.11.3)から56年

恵み深い神

 今朝も、あなたの不思議な御手によって、この時、この場所に集うことがゆるされましたことを感謝いたします。あなたの御前に立つことがゆるされましたわたしたちは、あなたへの様々な思いを、携えてまいまりました。どうか、この時、あなたがわたしたちと共に居てその思いをお聞きくださいますよう願います。

 今年の夏も、様々な場所で、「平和」について考える時を与えられました。この国が武力で他国と争うことを放棄してから56年という歳月が経とうとしております。

 あの戦争で失ったものは、一人一人にとってかけがえのないものでありました。

 ある者は愛する家族を、ある者は友人を、ある者は人間として生きるということの尊厳を失いました。どうか、失ったものの声を聞くようつとめ、あなたから与えられた一人一人の命の尊さを覚えながら、平和を求めて歩むことができますように。

 あなたがわたしたち人間の歴史と共に歩まれていることを感謝いたします。しかしながら、そのことを覚えていながら、弱い者です。わたしたちは、この世に流されそうになることがあります。そのような時、あなたの御子イエスの歩まれた道と、十字架を思い起こし、自分自身の進むべき道をあなたに委ねて祈ることができますように。歴史に責任を負う者としてあなたの御言葉の実現のために祈ることができますように。

 多くの心を痛める事件やが伝えられています。どうか、あなたが、深い悲しみの中にある者の傍らに立ち励ましと慰めをお与えください。

 この時を覚えながらも、この場に集うことができなかった兄弟姉妹がおられます。病床にあって不安の内にある兄弟姉妹をあなたが強めてください。遠く離れた地にある者たちにもそれぞれの信仰の養いをお与えください。負うべき務めのために、礼拝に参加することができない者を顧みてください。信仰の交わりから遠ざかっている兄弟姉妹があります。どうか一人一人を覚え、あなたがよしとされる手だてをもって信仰を養ってください。その兄弟姉妹を覚えを祈ることをわたしたちに許してください。

 今日、この時、時を同じくして守られている全国諸教会の礼拝、特に宣教の困難な教会を覚えます。あなたが豊かに祝福してください。 

 この祈りを、ここに集う一人一人の祈りと共に主イエスの御名によっておささげいたします。

 アーメン。

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