牧会祈祷(2002 神戸教会・受難節)

2002.2.17、神戸教会礼拝

(牧会44年、神戸教会牧師 24年目、健作さん68歳、
震災から7年、神戸教会牧師退任まで残り3ヶ月)

 天地の創り主なる神

 受難節・レントの日曜日の朝、このみ堂に集い、共に礼拝を捧げることが出来、感謝いたします。主イエスは「わたしは道であり、真理であり、命である」と言われました。イエスを尋ね求める思いと心を、この一時さやかに持つことが出来ますように、私たちを導いて下さい。教会の生活が永い者も、道を求めて教会を初めて尋ねた者も、あなたの前では、等しく「罪の赦しに与らなければ、御前に立つことが出来ません。「先なる者は後に、後なる者は先に」というあの聖書の言葉を、戒めとして、また恵みとして、受け取って、ここに集う者が一つの心を与えられて、礼拝を守る者とさせて下さい。

 神様。会衆の兄弟姉妹の内に言葉が力となる恵みを与えて下さるように。み言葉を取り次ぐ僕(しもべ)を聖霊の力によって支えて下さい。

 今日ここに集うことの出来ない人達を、私たちの執り成しと共に覚えて下さい。教会の枝につながる全ての兄弟姉妹が、健康と生活と信仰を守られますように、また人間関係を豊かにする愛と忍耐において、神の賜る希望、慰め、喜びの与えられることを祈ります。

 あなたは、私たちを、私たちが思ってもみない仕方で用いられます。さらに、私たちが、肉体の弱る時、心の行き詰まる時、気力の萎える時、不安におののく時、うめく時にこそ、聖霊の働きと共に身近にいて下さいます。どうか、自分の人間的力や業の彼方で、人の義によらない、あなたの義を纏うて、息づくことを得させて下さい。

 神様。今日の週報にクリスマスに支援の献金を捧げた87カ所の事業、運動、団体、教会の名を記しました。この名前の背後にある働きは、日本の社会の地の塩です。一つ一つ「教会の祈りのしるしとして送ります」と振替に記しました。一年に一度、週報に記すだけです。それらの業に携わる人、その働きに与る人にあなたの祝福を注いで下さい。

 父なる神。大震災から7年余りの歳月が経ちました。震災の傷は深く残っています。しかし、時と共に薄らぐことは否めません。肉親を失った者達に、どうか天来の慰めをお与え下さい。経済不況の時代の波が加わり、生活基盤に、また心身の弱い人達に大きな負担がかかっています。政治や社会の仕組みが弱い人達に厳しくなっています。その波をかぶっている人達を守って下さい。日本の様々な分野での指導者の退廃を憂います。しかしまた、名も知れない多くの人が社会を支えています。私たち自身が時流に流されることなく、勇気を持って、聖書の信仰に基づいて、譲ってはならないことに、その時点その時点で、吟味しつつ、踏みとどまっていくことが出来ますように守って下さい。

 年度末がいよいよ近くになりました。教会の奉仕の各分野の働きを嘉(よみ)し、その締めくくりと、まとめの作業を祝福して下さい。一つ一つの働き、隠れた業を恵みの業として覚えることが出来ますように。

 病める者、高齢の者、悩める者、苦しむ者、孤独な者、またその人達に寄り添う者を守って下さい。

 一人一人の携えてきた祈りを受け入れて下さい。その執り成しと共に、これらの祈りを聞き届けて下さい。主イエスのみ名によってお願いいたします。

アーメン

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