何でも食べる子・丈夫な子(1984 石井幼稚園)

「石井幼稚園・石井伝道所だより」1984年12月 クリスマス号 所収

(神戸教会牧師・石井幼稚園代表役員 51歳)

 鶏を飼っている滋賀県の桜井昭人さんの話が朝日新聞(11月22日)に載っていた。桜井さんの飼い方は「雑草養鶏」といって、田畑のあぜにある草を刈ってきて刻んで配合飼料と共に与えるのだそうだ。すると卵の黄身の色も濃く味も良いという。ただし、これは鶏の”幼児教育”つまり生まれてすぐの雛からやらないとダメだという。

 桜井さんはこの他、鶏の水飲み場を遠くして脚を太く丈夫に育て、小屋を消毒しないで病気への抵抗力をつけ、餌に籾殻を入れて情緒安定を図るので、いわゆる「しりつつき」いわば弱い者いじめ、人間でいえば学校でのいじめの如きものがないという。

 そして健康な体を作り、安定した人間関係を作るのは、鶏も人も同じで食べ物が大事だという。

 新聞を読んで私もこの考えに大いに共鳴した。

 体と心が安定した子は、バランスよく幼児期から何でも食べている子であるとは、私の日頃の体験でもある。

 馬小屋で生まれたイエスはどうだったのだろうか。貧しい中で好き嫌いなど言ってはおれなかっただろう。福音書には「幼子は、ますます成長して強くなり」(ルカ 2:40)とある。

 クリスマスに生誕劇をした子たちが何でも食べる子・丈夫な子に育ってほしいと祈る。アフリカの飢餓状況を思えば、それが多少なり共に生きようとする手探りの第一歩であろう。