当事者になること(2006 沖縄)

2006.9.21 発表誌不明、明治学院教会牧師 73歳

 8月2日、東京・下北沢で映画『Marins Go Home(マリンズ・ゴー・ホーム) 辺野古・梅香里・矢臼別』(藤本幸久監督、2005年版 131分)の上映会があり、鎌倉から「沖縄を学ぶ会」の数人の方達と参加しました。この映画はきっと皆様の地方でも上映運動が進み、ご覧になっていると思います。

 監督の藤本幸久さんが北海道の矢臼別の陸上自衛隊基地のど真ん中に40年住み続けて、自衛隊は憲法違反と訴え続けている川瀬氾二さんと出会って、その生活を撮り続け、さらに川瀬さんを尋ねてきた韓国梅香里(メヒャンニ)の米軍射撃場反対闘争の先頭にたつチョン・マンギュさんを中心に現地で撮影し、そして沖縄・辺野古では作業船を阻止する行動に加わって、フィルムを回した記録映画です。

 この日は平良夏芽さんの講演が一緒でした。夏芽さんは

 米国・日本政府はしたたかで、沖縄の住民の怒りや闘いを逆手にとって沖縄施政権返還・普天間返還を打ち出し、今度も我々の阻止行動を理由にして辺野古沖案を切り上げ、本命の1966年米海軍の「キャンプ・シュワブ沿岸・大浦湾軍港計画」を「米軍再編」日程に乗せてきた。ここは空母接岸可能だ。

「命を守る会」は完全非暴力で「沖案」の阻止行動を続けた。いわゆる「反対」運動ではない。阻止をしなければ、基地から飛び立つ兵力が、イラクを始め戦闘地で子供の命を奪う。

 阻止は結果責任を負う。「反対」はその場での完結性に終わる。阻止行動の場で「頑張って下さい」は禁句だ。それは裏を返せば「自分は何もしない」と同じだ。

 これからの闘いは熾烈を極めるだろう。支援者ではなく当事者になって欲しい。

 と話を結びました。 

 事態は進んでいます。新基地建設のための候補地の埋蔵文化財の名護市教育委員会の現地踏査は容認出来ないと、平和市民連絡会(代表・平良夏芽氏)と住民が阻止行動を行いました(9/14 沖縄タイムズ 夕刊)。早速、名護市教育委員会に抗議と要請の書簡を「求め、すすめる連絡会」として出しました。

 私たち「本土」の者にとって「沖縄からの米軍基地撤去を求める」ことの「当事者」になるには、どうしても屈折した経路が必要です。

 一つは、沖縄と「本土」との関係史における「罪責」を絶えずはっきりさせ、それを歴史認識として持ち続けることです。それと平行して、具体的行動への参加です。ここにも2つのことがあり、一つは「本土」足下の「米軍基地撤去」への行動です。岩国、厚木、横須賀、座間などの地域での行動です。と同時に沖縄の阻止行動への、考えられるあらゆる行動です。

 米軍基地が身近でないところでも、それなりに関連している行動への参加の方法はいろいろあります。これは工夫が必要であり、多様な経験(例えば、学習、交流、発信、カンパなど)を分かち合う必要があります。

 この「罪責」に関わる部分を、日本基督教団という場で共同して行ってきたのが「合同のとらえなおし」です。この運動の持続を祈り続けて参りたいと存じます。