いまこそ改憲阻止へ(2007 開会挨拶)

「いまこそ改憲阻止へ、5・19全国集会」開会挨拶

2007.5.19(集会呼びかけ人、明治学院教会牧師、73歳)

 お集まりの皆さん。私たちは、満腔(まんこう)の怒りを込めてここに集っています。「国民投票法案」「教育関連3法案」を、数の暴力で可決した強引な力に奢れる者達への怒りであります。米国に追従し、改憲への道をひた走る安倍政権への満腔の怒りであります。

 辺野古で新たなる巨大基地設置を許さないために、一貫して非暴力で行動する住民に、防衛「省」は海上自衛隊、掃海艇「ぶんご」を差し向け、威嚇をしています。かつて軍隊の銃口が県民に向られた沖縄戦の本質はいま再現されようとしています。

 しかし、昨日の切迫した困難な阻止行動の中から「基地建設阻止 − おおかな通信」は、海自導入は「国の逆切れ」、

「人の心を信じ、平和を信じ活動する市民がいる事を否定したいがために暴力をもって臨んでくるのだ。私たちは、愛する日本には暴力に頼る国になって欲しくないということを、命を賭けた訴えをしているだけです。」

 と述べています。

「9条2項のある憲法」「人の心を信じる憲法」から「民衆に軍隊を向ける戦争憲法」「暴力装置を使う憲法」への転換を何としてでも、「阻止」しなければなりません。

 ここにお集まりの皆さんは「今ひとたび、地域から運動を!」をモットーに、沖縄、福岡、広島、愛媛、兵庫、愛知、新潟、神奈川、国会前、埼玉、群馬、宮城、など全国津々浦々で、日常の改憲阻止、憲法実現の行動を戦い抜いて来られた方たちです。今一度、我々がそれぞれに持っている、情熱、知恵、連帯、を確かめ合おうではありませんか。さらに憲法の内実を謙虚に身に付けて行く学習を重ね、自分の言葉を携えて、街頭に出て行く力をこの集会で、培かってゆこうではありませんか。

 我々には希望があります。憲法は第二次大戦で失われた命の代償であります。自由民権運動の植木枝盛(えもり)以来、地下水のように受け継がれ、憲法学者鈴木安蔵らによって獄中に於いてすら熟成されてきた思想の継承であります。世界の人民、民衆、市民の長年の「人権」の戦いの歴史的遺産であります。切り倒されても切り倒されても、切り株が芽を吹く様に、われわれの内には受け継がれてきた命があります。また、我々には、虐げられても、権力や暴力と向き合って戦う世界の民衆とのつながりがあります。

 かつてイラク戦争阻止のデモの時アメリカの平和団体が「Only The People Can Stop The War」「ピープルだけが戦争をとめる事ができる」というスローガンを掲げました。ピープルを日本国憲法は「国民」と訳しています。敢えてピープルにそぐわない「国民」という言葉を使ったとして、今、主権者である「国民」が目覚めれば、改憲阻止を確実にする事ができます。

「国民」が目覚める礎(いしずえ)になる行動を、ご一緒に一歩進める事を切に願うものであります。拙(つたない)言葉をもって、ご挨拶に代えます。

(サイト記)この時、第一次安倍内閣(2006.9.26-2007.8.27)。集会は540名の参加、集会後にデモ。集会主催:とめよう戦争への道!百万人署名運動。

”戦責告白”の歴史的意義とその現在(2008 神学校)