人権研修会報告(1998)

1998.2.3 神戸市総合教育センター、発表誌不明

(健作さん64歳)

 2月3日(水)午後3時より5時まで、神戸市総合教育センター602、603号室にて、98名が参加して実施された。
 講師は、兵庫県在日外国人保護者の会前会長、金 慶子(キム キョンジャ)氏。演題は「本名で生きることの意味 ー違いを認め合う社会をめざして」。講演の概要をレジメに添って記すと、

1、同質均一性を求める日本の社会 〜本名すら名のれない人たちの存在〜 
2、根強い欧米崇拝、アジア軽視、〜アジア・お隣の国が見えない子供たち〜
3、私がなぜ本名で生きるのか、〜日本人を演じ続けた私への就職差別〜 
4,国籍条項撤廃の動きの中で、 〜社会の狭間で苦悩する在日勧告朝鮮人〜 
5,本名宣言が最終目的なのか、〜本名で生きることの意味〜

講演は、講師の「差別社会日本」に生きる艱難の半生から滲み出た言葉が聴衆を圧倒するものであった。以下は、参加者の一人、六甲藤原台幼稚園 甲斐稚佳子さんの感想文の一部である。

「今まで私は在日韓国朝鮮人について、学校で先生から話を聞いたりする事はありましたが、実際にその人から話を聞く機会もなく、あまり身近に感じることなく生きてきました。金先生のお話を聞いて、ドキッとすることもあり、よい勉強になりました。まず、ほとんどの人が日本名を使って、自分を殺して、日本人に合わせて生きている事実に驚きました。国際化は英語が話せることと思っている人が多いのですが、ほんとうは文化の違いを認める事です。欧米に憧れアジアを軽視するように文化を優劣で見てはならないと聞いた時、考えてみれば私も心の中のどこかでアジアが日本より劣っていると思ってるような気がしました。子供の心にそのような思いが生じるのは、日本の社会の責任だと思いました。
 金先生は本当は学校の教師になりたかったが、国籍条項のために試験も受けられず断念して、進学もせず、やっと就職した会社の会長に手痛い差別を受け、その心の傷は消えないとの話を聞いた時、胸がいっぱいになりました。日本人から見た朝鮮人は存在があるようでない透明人間であると。しかし金先生が日本名だった苦しい時を経て、今本名を名のり、とてもさわやかな気分ですといわれたのを聞いて、差別の深さと怖さを改めて知ると同時に、まず自分が誰にでも、同じ人間として接することが大切なのだと思いました。」

 今回の研修は昨年の申粉分先生による研修に続くものです。テ−プも取ってあります。必要な方はお申し出ください。(報告者 岩井健作)