牧会祈祷(1982年1月)

1982年1月10日 神戸教会礼拝
「牧会祈祷」原稿

(神戸教会牧師4年、健作さん48歳)

在天の父なる神

 新年第二の主日礼拝を兄弟姉妹、老若男女、求道の人たち、相集いて守らせて下さり、ありがとうございました。そのことを覚えてみ名を讃美いたします。

 私たち一週間の己が生活を省みて、あなたのみ名を呼び、祈ること弱い者であったこと、またみ心に従って隣人と心を分かち合うのに貧しい者であったことをみ前に懺悔します。それにもかかわらず、あなたは私たちの必要なるものをご存じであられ、心の糧、肉の糧を豊かに備えて養って下さったことを感謝いたします。また私たちの心の狭さにもかかわらず、よき隣人を備えて下さって豊かな交わりを与えて下さったことも感謝いたします。また、人に言いようのない悲しみや労苦や悩みを負っている者にも、そのことを通し、主の十字架を見上げ、主に従って己が十字架を負う栄光へと心を向かわせて下さいましたことを感謝いたします。

 新しい年は、世界の中で経済的に高い水準を与えられている者が、貧困・抑圧・差別の構造的矛盾を激しく受けつつ、発展途上にある諸国・諸民族と共にその苦悩を負っていかねばならない課題のある年ですが、そのことに心を痛めているのは、ごく少数者です。教会は悩める者、苦しめる者の主イエスを救い主と告白する故に、どうか、それらの人々と共に歩む道を歩ませて下さい。

 教団・教区の諸教会のうち、無牧の教会、重荷を負う教会に、十字架の主によってこそ示される恵みをお加え下さいますように。

 今日は、教会のつながる若い人たちや会員の家庭の若い人たちを覚えて礼拝を守り、後に特に祈りを捧げますが、これらの人たちの今までの成長の感謝、行く末への祝福を教会全体で分かち合う者とさせて下さい。

 本日は、1月の定例役員会が行われます。今年は教会総会を3月に行い、次年度への教会の礼拝・伝道・奉仕のわざを整えんとしております。よき知恵・熱意・力を、牧会の務めにあたる者をはじめ、役員の兄弟姉妹、そして会員一人一人にお与え下さい。

 昨日、病床にあるI兄弟の病床洗礼式を執り行いました。このことの恵みを感謝いたします。しかし、あなたは兄弟を天に召し、明日はその葬りの式を整えんとしています。どうか関係者をお導き下さい。

 他の病める者たちも、今朝、主の平安と慰めのうちに支えて下さるようお願いします。この祈りを主イエス•キリストの御名によって御前に捧げます。

(1982年1月10日 神戸教会礼拝「牧会祈祷」岩井健作)



祈祷

error: Content is protected !!